「一蘭」が世界で成功した理由(関東ラーメンが成功しない理由)

社会・経済
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最近、久々に一蘭のラーメンを食べてきました!

場所は、東京の原宿店。表参道と明治通りが交わる神宮前交差点のすぐそばです。久しぶりでしたが、相変わらずとても美味しかったです。

一蘭は、今では北海道から九州まで全国展開していますし、海外でもニューヨーク、香港、台湾など様々な国の人に愛される日本を代表するラーメン店にまで成長しました。

実際に、一蘭のHPを見てみると、年商も店舗数も年々右肩上がりに上昇しています。

出典 一蘭HP
出典 一蘭HP

そこで、この記事では「なぜ一蘭は成功したのか」について、福岡で子どもの頃から一蘭を食べてきた筆者独自の目線で解説したいと思います。ちなみに、一蘭が世界で成功した理由については、ホリエモンこと堀江貴文さん(彼も福岡出身)がYouTubeでも解説していますが、この記事では私の一蘭との思い出も交えて語っていきます。

ラーメン屋の一蘭が成功した理由を解説します

創業当時の一蘭

一蘭は、今や日本中にあるのでほぼ説明不要だと思いますが、一応紹介しておくと、福岡市南区が発祥のいわゆる豚骨の「博多ラーメン」です。

筆者は、福岡市出身のいわゆる博多っ子ですので、子どもの頃から一蘭のラーメンを食べていました。今から約20~30年前(1990年代)のことです。当時は、まだ世界進出どころか全国進出もしてなく、世界でも福岡市南区那の川にある1店舗しかありませんでした。当時小学生だった私は、父に「ちゃららーらら(替え玉の時の音)の店に行きたい」と言って、車でよく連れて行ってもらってたのが思い出です。すでに当時、小学生の私でも、美味しいラーメン屋として認識していました。

ちなみに、その最初の店舗(那の川店)は、今でも創業の店として、現存しています👇

実は、創業当時から、ラーメンの味はあまり変わっておらず、「味集中カウンター」と替え玉時の「ちゃららーらら音」はありました。つまり、創業当時から、現在の成功のベースが出来がっていたんですね。

味集中カウンターのメリット

一蘭では、座席が1人ずつ仕切りで区切られたカウンターしかない「味集中カウンター」を採用しています。なお、複数で来店する場合は任意で仕切りを外すこともできます。

出典 一蘭

メリット①味に集中する
仕切りがあることにより、隣の席の人が気にならず、雑談が少なくなり、自然とラーメンを食べることに集中できます。また、座席の前に暖簾がかけてあるため、ラーメンを調理するキッチンの様子や店員の顔が見えることもありません。

それらによって、顧客は食べることに脳を集中させるため、(もともと本当においしいと思いますが)なおさら「美味しい」と感じやすくなります。

メリット②顧客の回転率が高くなる
隣の人との会話が少なくなりやすいため、店に長居する顧客が発生しにくく、自然と顧客の回転率が高くなります。顧客の回転率が高まると、1店舗あたりの利益が高くなりやすいです。実際に、一蘭の利益率はラーメン店の中でもトップクラスです。

メリット③独特の世界観
一蘭は、「味集中カウンター」について特許をとっているため、他のラーメン屋にはマネできません。それによって、一蘭独特の「仕切りのある味集中型の世界観」を生み出し、印象が残りやすくなっています。

万人受けする九州豚骨

現在、日本には様々なラーメン屋がありますが、世界で成功している日本のラーメンはほとんどが”九州発祥の豚骨ラーメン”です。

例えば、一例として「一風堂」があります。一風堂も、一蘭と同じ福岡市発祥の博多ラーメンとして有名で、日本では100店舗以上、世界では15か国以上に進出しています。一風堂は、一蘭よりも歴史が古く、シンプルな「白丸」、やや辛い「赤丸」など複数の味のラーメンを世界中で販売しています。

出典 一風堂HP

また、熊本発祥のとんこつラーメン店「味千拉麺」も世界展開が著しいです。中国だけで700店舗、他の国でも40店舗以上展開したグローバルなラーメン店です。もはや、日本国内よりも、”中国で有名なラーメン店”と言っても過言ではないほどの海外展開です。

(ちなみに余談ですが、同じ九州豚骨ラーメンと言っても、福岡と熊本のラーメンは麺の細さや味付けなどが少し異なりなるため、”豚骨ラーメン発祥の地”福岡では、熊本など他県から来た豚骨ラーメンはあまり人気がありません。福岡で食べられているラーメンは、90%以上の割合で博多ラーメンです。)

出典 味千ラーメンHP

このように九州豚骨のラーメンが世界進出するなかで、他の地域のラーメン店がなかなか世界で成功しない理由の1つは、単純に「味」の優位性だと思っています。

世界で成功している=世界中で好まれる味

であることは大前提としてあるはずです。

なぜなら、居酒屋やファミレスなど複数のメニューがある飲食店と違って、ラーメン屋に来る顧客はほとんど全員がラーメンを注文するので、ラーメンの味が美味しいと感じてもらえなければ顧客は入りません。したがって、一蘭、一風堂や味千拉麺の味が世界で一定の評価を得ている部分は否めません。

1つの味で勝負

前述のとおり、海外で成功している一蘭・一風堂・味千拉麺は、いずれも九州豚骨ラーメンで、他の醤油ラーメンや味噌ラーメンは提供していません。(一風堂については、白丸・赤丸・からか麺など複数のメニューがありますが、調味料やトッピングの違いがあるだけで、ベースのスープは同じです。)

つまり、これら3つのラーメン店は「豚骨ラーメン」だけで勝負して成功しています。

1つのラーメンを中心に展開すると、大きく2つのメリットがあります。

①コスト

これは製造業などでも同じことが言えますが、メニューが少ないと調達する材料の種類が少なくて済むので、少ない種類の材料を大量に発注することにより調達コストが安く済むことがあります。また、複数のスープや調味料を用意する人件費や光熱費もかからないので、やはりメニューが少ない点はコスト面で有利になります。

②ブランド力

1つのラーメンで勝負するということは、顧客全員が同じラーメンを食べるので「一蘭のラーメンはこういう味」という印象を顧客全員に植え付けることができます。来店した顧客がそのラーメンを美味しいと思えば、次に来るときも同じラーメンを注文するので、「顧客の期待する味=実際に食べられる味」ということになります。そうやって、ラーメン店の味が信頼あるブランドとして強く印象付けられやすくなります。

関東ラーメンが世界進出できない理由

最近では、関東でも豚骨系の「家系ラーメン」や「二郎系ラーメン」の店舗が増えています。そのため、関東にしか住んだことがない人は、家系ラーメンや二郎系ラーメンがメジャーなラーメンジャンルであるかのように錯覚することが多いのですが、世界や日本全国に目を向けると、関東発祥のラーメン店は関東以外ではあまり出店していません。ほぼ、関東ローカルフード状態です。

博多ラーメンや札幌ラーメンが47都道府県すべてにあるのではないかと思うほど、広範囲に存在しているのに対して、関東のラーメンは関東以外ではほどんど見かけないのが現状です。それは、何故でしょうか?

①味

まずは、関東のラーメンが単純に「万人受けしない」からだと個人的に考えます。

日本の中では、関東地方の料理は、特に西日本と比較すると、醤油や塩分が濃いめに調理される傾向にあります。同じカップ麺の味付けが西日本では薄く、東日本では濃い話は聞いたことがある人も多いと思います。関東のラーメンは、他の料理と同じく、味付けが濃すぎる店が多いので、全国に展開しようとしても関東以外ではウケが悪いのだと思います。

私個人も西日本の薄い味付けで育っているので、関東発祥のラーメンは味が濃すぎて、途中で飽きてしまう、喉が渇く、もう一度食べたいとは思わない、というのがたいていの正直な感想です。

②メニューが多すぎ

関東の多くのラーメン店では、豚骨ラーメン、醤油ラーメン、豚骨醤油ラーメン、味噌ラーメン、つけ麺、油そばなど、1つの店で色々な種類のラーメンを提供しています。これは、食べたいラーメンが決まっていない顧客には有効かもしれませんが、顧客が食べるラーメンがそれぞれ違うので、その店の評価もバラバラになります。また、同じ顧客がリピートして来店する場合に、前回と違うラーメンを注文する可能性もあります。

そうすると、一蘭の例とは逆に「この店のラーメンはこういう味」という印象付けはしにくいので、店のブランドや期待される味というのは形成されにくくなります。その曖昧なブランドや味のせいで、新しく進出した国・地域で新規顧客を捉えにくい、リピート顧客が付きにくい、などのデメリットが生まれやすいのです。

つまり、関東のラーメンが関東内では(人口の多さも相まって)一定の成功をしても、海外進出の成功どころか、全国進出すらあまり成功していないのは、様々な人種・食文化に好まれない「味」および「1本化できないメニュー」が原因だと考えます。

まとめ

一蘭が成功した理由は、
①味集中システム
②豚骨ラーメン1本で勝負したから
この2つだとまとめます。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大後、外食を控える風潮がありますが、一蘭は、味集中システムの仕切りがあることにより、飛沫感染しにくい環境にあるので、一般的なラーメン店よりは行きやすいように感じます。

それでも、「外食は避けたいが一蘭は食べたい」という人は、一蘭の家庭調理用のお持ち帰るラーメンも売っているのでオススメです。私も何回か買って自宅で調理しました。

とても、美味しいですよ!

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