このページでは、海外26か国以上訪問経験&南米を2か月放浪した経験がある筆者(フジマナ)がウユニ塩湖の行き方について解説します。筆者は、2014年の2月にウユニ塩湖に行きましたが、端的に表現すると「行くの大変だったが見れて良かった絶景、世界No.1」です!そこで、実際に私が行った方法だけでなく、その他の行き方について調べましたので、解説していきます。
【もくじ】
ウユニ塩湖とは
ウユニ塩湖(スペイン語:Salar de Uyuni)とは、南米ボリビア西部にある塩の湖です。学術的には「ウユニ塩原」という言い方をすることもありますが、日本語ではウユニ塩湖という呼び方が一般的です。
ウユニ塩湖は、標高約3,700メートル(m)というアンデスの高地にあり、面積は南北約100キロメートル(km)、東西約250 km、面積約10,582平方キロメートル(km2)という広大な敷地です。これは日本人に分かりやすく説明すると、日本最大の湖である滋賀県琵琶湖の約16倍!の面積になります。海外に出ると、日本が本当に狭い国に感じますね。
なぜそんな高地に塩の湖が生まれたかというと、昔々アンデス山脈が隆起して、海水が溜まり、それを流す川が存在しなかったためです。そのような特殊な地理状況から、世界に類を見ない広大な塩湖となったのです。
実は、ウユニ塩湖周辺には1970年代から1人の日本人が住んでおり、昔から日本人向けに観光開発されていたのです。しかし、実際に日本で有名になったきっかけは、2013年に発刊された「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」(出版社:三才ブックス 著者:詩歩)という本です。実際に、筆者がウユニ塩湖に存在について知ったのもこの本です。
ウユニ塩湖では、水が張っているときに空が映る「鏡張り」が日本人には大変人気です。一方で、欧米の観光客は「鏡張り」にあまり関心がなく、水が張っていない真っ白な塩の大地を中心に観光しています。
後で詳しく説明しますが、この本の影響なのか、最近他にもウユニ塩湖を特集した本が増えたせいか、南米には日本人旅行者は少ない(実は日系南米人はたくさんいるが)のに、ウユニ塩湖に着くと日本人だらけです・・・。笑
ウユニ塩湖の場所
まず初めに、ウユニ塩湖の場所について説明しますが、ウユニ塩湖は南米の内陸国「ボリビア他民族国」にある観光地です。ボリビアは、日本から見るとほぼ地球の裏側に位置しています。
ボリビアは、日本人にはとてもマイナーな国ですが、実は20世紀に日本人が大量に移民した国でもあり、現在も日系ボリビア人がたくさん住んでいます。最近では、2019年に日本の皇室の眞子様が表敬訪問したことでも有名になりました。
ウユニ塩湖は、そんなボリビアの西部、ポトシ県のウユニ村の近くにあります。ウユニ村は、人口約1万人ほどの非常に小さな村です。ボリビア最大の都市ラパスから約500km、首都スクレから約300kmも離れています。
つまり、日本からウユニ塩湖に行こうとする場合、飛行機を乗り継いで地球の裏側に行き、ボリビアの大都市からかなり距離が離れた高地のド田舎に行くことになるので、その道のりは決して楽ではありません。というか、理由は後述しますが、結構ハードな行程なのでかなり覚悟しておいてください!笑
行程①ボリビア最大の都市ラパスに行く
まず、ボリビアには、ウユニ塩湖だけでなく、ポトシ銀山、月の谷ヴァレ・デ・ラ・ルナ、コパカバーナとチチカカ湖など様々な観光地がありますが、日本からボリビアへの空路の玄関口は最大の都市ラパス(エル・アルト国際空港)になります。ちなみに、行政上の首都はスクレになりますが、ラパスが事実上の首都とも言われています。
ボリビアは、日本から見て地球の裏側にあたるので、当然ながら、日本からの直行便はありません!そのうえ、北米・オーストラリアからラパスへの直行便もありません!したがって、日本から最低でも2回の乗り継ぎが必要です。だいたい、日本の出国からラパスでのボリビア入国まで、最短でも丸2日はかかります。(この時点でかなりハード。笑)
日本から乗り継ぎ2回でフライトを検索すると、以下の行程が出てきます。
①アメリカ・ロサンゼルス&ペルー・リマ経由
②アメリカ・ニューヨーク&ペルー・リマ経由
③アメリカ・ヒューストン&ペルー・リマ経由
④メキシコシティ&ペルー・リマ経由
⑤オーストラリア・シドニー&チリ・サンディエゴ経由
それぞれ、どういう行程か確認してみましょう。
①アメリカ・ロサンゼルス&ペルー・リマ経由
日本
⇓ JAL
米国:ロサンゼルス国際空港 (LAX)
⇓ LATAM航空グループ
ペルー:リマ ホルヘ・チャベス国際空港(LIM)
⇓ LATAM航空グループ
ボリビア:ラパス インテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)
②アメリカ・ニューヨーク&ペルー・リマ経由
日本
⇓ JAL
米国:ニューヨーク ジョン・F・ケネディ国際空港(JFK)
⇓ LATAM航空グループ
ペルー:リマ ホルヘ・チャベス国際空港(LIM)
⇓ LATAM航空グループ
ボリビア:ラパス インテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)
③アメリカ・ヒューストン&ペルー・リマ経由
日本
⇓ JAL
米国:ヒューストン ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港(IAH)
⇓ LATAM航空グループ
ペルー:リマ ホルヘ・チャベス国際空港(LIM)
⇓ LATAM航空グループ
ボリビア:ラパス インテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)
④メキシコシティ&ペルー・リマ経由
日本
⇓ ANA or アエロメヒコ航空
メキシコ:メキシコ・シティ国際空港(MEX)
⇓ LATAM航空グループ
ペルー:リマ ホルヘ・チャベス国際空港(LIM)
⇓ LATAM航空グループ
ボリビア:ラパス インテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)
⑤オーストラリア・シドニー&チリ・サンディエゴ経由
日本
⇓ ANA
オーストラリア:シドニー国際空港(MEX)
⇓ LATAM航空グループ
チリ:サンディエゴ コモドロ・アルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港(SCL)
⇓ LATAM航空グループ
ボリビア:ラパス インテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)
日本~ラパスのフライトは、以上です。
ボリビアに行きたい日程に合わせて、フライト時間、航空券代、マイルなどの事情を総合的に考慮して最も都合が良いフライトを選べば良いと思います。
(ちなみに、筆者フジマナは、メキシコを縦断した後、アメリカのマイアミからペルーのリマ(太平洋沿い)にフライトで南米に上陸して、ボリビアとアルゼンチンを経由して、ブラジルのリオデジャネイロ(大西洋沿い)まで陸だけで2か月かけて横断したので、ラパスの空港は使ってません。)
行程②ラパスからウユニ村に行く
ラパスからウユニの行き方は、主に3種類です。
①飛行機(ラパス⇒ウユニ)
②バス(ラパス⇒ウユニ)
③バス(ラパス⇒オルロ)+電車(オルロ⇒ウユニ)
①飛行機(ラパス⇒ウユニ)
・ラパスのインテルナシオナル・エル・アルト空港(LPB)からウユニの空港まで、所要1時間
・アマゾナス航空とボリビアーノ航空が運航
・1日2便以上運航しているが、欠航も少なくないので要確認
・フライト代金は、数千円~
②バス(ラパス⇒ウユニ)
ラパスから遠距離バスに乗るためには、ラパスのバスターミナルに行く必要があります。ラパスは、ボリビア最大の都市なだけあって、ボリビア各地へのバスが運行しています。ラパスのバスターミナルの場所は、ここです。黄色いヨーロッパ風の建物が目印です。所要時間は、約半日くらいです。
【旅行会社のバスを使う方法】
バスターミナルの周辺には、英語に対応した旅行会社があります。旅行会社が手配したウユニ直行のバスがありますので、それを検討してもいいです。そのような旅行会社に行くと、日本人を結構見かけますので、オルロに用事がなくウユニに直行したい日本人にはよく使われているようです。(筆者フジマナは、その方法で行きました。)
バスのメリット
・毎日数本運航しているため、突発でバスターミナルに着いても確実に乗れる
・バスターミナル(ラパス都心)から乗れるため、移動が楽
バスのデメリット
・時間帯によっては、ウユニ直行はなく、オルロでの乗り換えが必要
・ウユニ付近は未舗装道路があり乗り心地が快適ではない
③バス(ラパス⇒オルロ)+電車(オルロ⇒ウユニ)
ラパスからオルロまでは、上記②と同じバスに乗ればよいです。所要4時間。
オルロからウユニまで行く電車は、2種類運行されています。
※「Executive」と「Saloon」は座席の等級の違いで、「Executive」だとスナックや枕、ブランケットも提供されます。
Expreso del Sur
- 運行日時:火or金 14:30オルロ発⇒21:20ウユニ着
- 料金目安:Executive 17USドル Saloon 8USドル
Wara Wara del Sur
- 運行日時:水or日 19:00オルロ発⇒翌2:00ウユニ着
- 料金目安:Executive 14USドル Saloon 7USドル
電車のメリット
・乗り心地は、未舗装道路を進むバスよりは快適
電車のデメリット
・週に4日しか運航していない
・ウユニ到着の時間が遅いため、ホテルを予約しておかないと泊まれない可能性が高い。(ウユニ村は人口1万人の小さな村なので、深夜営業している飲食店などもほとんどなく、深夜の居場所はないです。)
結論を言うと、③バス(ラパス⇒オルロ)+電車(オルロ⇒ウユニ)の方法は、電車の運行時間との調整が難しいのと、時間がかかりすぎるので、おすすめしません。
行程③ウユニ村からウユニ塩湖に行く
ウユニ塩湖を見たい日本人ではあれば、水が張った状態の「鏡張り」が見たいと思います。特に、朝焼け&夕焼けの鏡張りは最高に幻想的です!
朝焼けや夕焼けを見るとすると、ウユニ村に宿泊することは必須です。また、乾季で水が張っていないリスクを考慮すると、数泊はできるプランを組んだ方がいいかもしれません。(筆者フジマナは、運よく初日から鏡張りが見れたので、ウユニ村には一泊しかせずアルゼンチンを目指しました。)
なお、ウユニ村からウユニ塩湖は徒歩では遠いので、ウユニ村の旅行会社でツアーに申し込む必要があります。実は、ウユニ塩湖周辺に40年以上住んでいる日本人がおり、その人のおかげで日本語に対応した旅行会社が1つあります。そこに行くとかなりの高確率で日本人旅行者がいるのでわかりやすいと思います。
ツアーでは、ボリビア人ドライバーがトヨタ・ランドクルーザーを運転してくれます。主に、朝焼けor夕焼けの時間に、ウユニ塩湖の塩の大地、列車の墓場、鏡張りスポットに連れていってくれます。だいたい6から7人で1組です。日本語対応した旅行会社であれば、日本人だけでツアーに参加することもできるので、社内のコミュニケーションも不安になりません。
持参すべき物①高山病の薬
ウユニ塩湖もラパスも標高3,500m以上(富士山より高い)の高地にあるため、日本人の多くは高山病になってしまいます。特に、日本からフライトでボリビアに行く場合は、ペルー・リマまたはチリ・サンディエゴ経由になり、どちらも標高ほぼ0mですので、ラパスの空港に着いたとたん、体調が悪くなる人が多いです。
高山病になると、息切れ・吐き気・せき・たん・食欲不振などになります。症状が酷い人は、ホテルで寝たきりになって、ウユニ塩湖の観光どころではなくなってしまいます。
そのようにならないため、日本から高山病の薬を持参することをオススメします。内科などで高地に行くことを告げれば、事前に処方してもらえます。なお、ボリビアの薬局でも高山病の薬は売っていますが、ボリビア人の多くは、簡単な英語(water・数字など)すら話せませんので、ボリビアで調達するのは難易度が高いです。
(筆者フジマナは、ペルーのクスコ(こちらも3,500m以上)からボリビアに入国したため、ペルーですでに高山病に2日間かかって、ボリビアではすでに高地に慣れていたため、ウユニ塩湖ではとても元気でした。しかし、ペルーでの高山病の症状が苦しすぎて、日本から薬を持参しなかったことを激しく後悔しました。これを見てる人はぜひ薬を処方してもらっておいてください!)
持参すべき物②旅行本
現在は、スマホとwifiがあれば海外の情報も簡単に手に入るようになりましたが、ボリビアに行く際には、日本から旅行本を持参することをオススメします。
なぜなら、ボリビアのような発展途上国では、wifiが繋がりにくいことが多く、治安も日本に比べると悪いのでスマホも盗まれる可能性があります。(実際、筆者フジマナはブラジルで白昼堂々iphoneを強奪されました。泣)
そのようにネット環境がなくても、観光情報を手に入れられるように、日本語の旅行本があると便利です。筆者は、海外に26か国以上行っていますが旅行前に必ず「地球の歩き方」を買うようににしています。
必ず「地球の歩き方」を買う理由
①情報量が他の旅行本より圧倒的に多い
②本のサイズがコンパクト
また、最近ではウユニ塩湖に特化した旅行本が出ているので、ウユニ塩湖だけが目的地の人はこのような本を選んでもいいかもしれません。私がボリビアに行った2014年時点では、このようなウユニ塩湖の旅行本なんてありませんでしたので、羨ましいです(笑)
まとめ
いかがでしたか?ウユニ塩湖に到着するまでの時間はかかるものの、行く方法はある意味シンプルかと思います。日本からウユニ塩湖の行き方を以下に簡単にまとめます。
・日本からボリビアへは、フライト最低2回乗り継ぎで丸2日かかる
・日本からは、アメリカorメキシコorオーストラリアを経由して、ペルーorチリへのフライトに乗る
・ペルーorチリからは、ボリビア最大の都市ラパスへのフライトに乗る
・ラパスからウユニは、飛行機or旅行会社運航の直行バスがおすすめ
・高山病の薬と旅行本を持参すると良い